わたしはもう長いこと麦ごはんを食べてます。主食を白米から麦ごはんに替えるだけで、嬉しい効果がいっぱいです。特に便秘に悩んでいる人にはおすすめしたいです。
この記事では、麦ごはん・もち麦ごはんのカロリー、栄養、効果、玄米との違いから炊き方、麦の値段やおすすめ商品までご紹介したいと思います。
麦ごはんとは、白米に麦(大麦)やもち麦を混ぜたご飯、または麦100%のごはんのことをいいます。
麦ご飯のカロリーと栄養、糖質量
日本食品標準成分表2015年版(七訂)をもとに検証してみました。
麦ごはんのカロリー
まずは、白米のカロリーと麦のカロリーを比べてみましょう。炊きあがりのカロリーで比較します。
ご飯茶碗1杯は約150gです。
白米のご飯お茶碗1杯分150gのカロリーは、252kcalです。
麦100%のご飯お茶碗1杯分のカロリーは、186kcalです。
お茶碗1杯で66kcalも差が出るんですね!
白米:麦を2:1で炊いた麦ごはんのカロリーは、お茶碗1杯で230kcal
麦のパッケージに掲載されている最も一般的な麦ごはんの割合は、1合の白米に50gの麦を混ぜます。50gの麦は約0.5合なので、白米と麦の割合は2:1ですから、だいたいこのカロリーになると考えればいいと思います。
ダイエットや血糖値コントロールのためには1:1の割合が一般的です。
この割合の麦ごはんのカロリーは、お茶碗1杯で219kcalになります。
麦ご飯の栄養
.では、麦ごはんの栄養を検証していきます。
まずは、気になる麦ごはんの糖質量から。
糖質量
お茶碗1杯の糖質量は、
白米100%51.9g
麦100%33g
2:1の麦ごはん45.6g
1:1の麦ごはん42.45g
食物繊維量
糖質量が違うだけじゃなく、食物繊維量に大きな差があります。食物繊維が多いと血糖値が上がりにくくなるため、血糖値コントロールに麦ごはんはいいんですよね。白米より麦ごはんのほうがGI値が低い食品です。
お茶碗1杯の食物繊維量は、
白米100%ほぼ0g
麦100%約6g
2:1の麦ごはん約2g
1:1の麦ごはん約3g
食物繊維は、白米から麦ごはんに替えることで「なし」から「あり」になるイメージですね。これは大きな違いと言えます。しかも、麦には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれているのです。ちなみに、白米は一旦炊いてから冷ますことででんぷん質の一部がレジスタントスターチに変化して食物繊維として働きます。
朝、麦ごはんを食べるといいといわれるのは、この食物繊維が理由です。セカンドミール効果といって、1日中血糖値を低く抑えられるのです。朝の食事で血糖値をあげないようにすることで、糖を欲する気持ちも抑えられるそうですよ。
しかも、麦の水溶性食物繊維にはβグルカンも含まれています。ベータグルカンはきのこ類に多く含まれる食物繊維なのですが、アガリクス、カバノアナタケ(チャーガ)などの茸類が注目され、高値で取引されているのはβグルカンが理由のひとつなんです。
それが手軽に取れちゃう麦はすごい。
さらに、押し麦に比べて、もち麦ならさらに食物繊維量が増えるのでおすすめです。
糖質や食物繊維以外にも、麦は白米に比べてビタミンやミネラルが豊富です。カリウムは2倍、カルシウムは3倍だとか。
麦ご飯と玄米との違い
ご飯を白米からかえるというと玄米も栄養豊富な食材として人気がありますよね。麦ごはんと玄米ご飯、どちらが優秀でしょう?
玄米は白米にヌカや胚芽もついています。ヌカにはミネラル(特にカルシウムやマグネシウム)やビタミン、たんぱく質、そして食物繊維が含まれています。なので、当然ながら白米より玄米のほうが栄養が豊富です。
カロリーは、お茶碗1杯で248kcalで、白米:麦2:1の一般的麦ごはんが230kcalですから、若干麦ごはんのほうが低カロリーです。
糖質量は、玄米のお茶碗1杯の糖質が48g。2:1の麦ご飯が46.5gでほとんど変わらないですが、麦ごはんのほうがやや少ないですね。
食物繊維はどうかといいますと、いまひとつ炊きあがりの食物繊維量がはっきりしなくって。乾燥状態の麦の食物繊維が100gにつき6.3gで玄米は3gと記載がありました。100%では麦のほうがかなり多いことにはなります。白米と混ぜたら同じくらいでしょうか。
玄米の難点は食感と味です。わたしも玄米は香りや食感がちょっと苦手です。発芽玄米にするとかなり白米っぽくなって美味しく食べられますし、GABAなど栄養もちょっと増えます。酵素玄米にすれば味も食感もめっちゃ美味しくなります。でも食べるまで何日もかかるんです。買うとちょっと高いですし。
玄米は吸水させる時間が長かったり炊き方が違ったりとめんどくさいのも難点です。
玄米に比べて麦は白米に混ぜて栄養をアップした状態でも白米の美味しさを楽しめています。わたしはモチモチ食感のもち麦を利用しています。吸水時間も30分程度でも大丈夫なのでお米を炊くのと同じ感覚で準備できます。
というわけで、わたしは麦ごはんに着地しております。
玄米の栄養を食べるなら、白米に米ぬかふりかけをかけて食べるのがおすすめ。米ぬかは炒ると少し甘くて香ばしくてとても美味しいんです。粉砕しているので食物繊維もしっかり摂れるといいます。塩昆布や青のりなど混ぜるとさらに栄養を追加できる上に美味。おすすめです。
麦ごはんにデメリットはある?
麦ごはんが健康にいいことはわかったとして、デメリットはないのでしょうか?
実はあります。食物繊維は摂りすぎるとお腹がゆるくなることがあります。なので、麦の量はご自分の腸の状況に合わせて調整してください。
また、おならが出やすくなるのは否めません。食物繊維あるあるですね。食物繊維を多く摂りだした最初のうちはちょっと多くなるかもしれません。
麦ごはんに使う麦の種類
麦ごはんに使う麦にはいくつか種類があります。入手しやすく一般的なのは押し麦ともち麦です。
押し麦は大麦を蒸しながら平らに潰したものです。価格が安いので利用しやすいです。押し麦は水分がやや少なめ。甘みも少なめです。
丸いままの大麦は丸麦として販売されています。
もち麦は大麦(押し麦・丸麦)に比べてもちもちで美味しいです。米ともち米では食感が違いますよね?それの麦バージョンという感じです。プチもちな食べ心地です。押し麦に比べると少しだけ値段が高くなります。
また、もち麦は、はくばくやアイリスなど比較的安価なものと、もうちょっと高いものも見かけます。わたしは安いのばっかり食べてるんですけど、今度高いのも味が違うのか試してみたいと思っています。
色の濃いもち麦も売られています。種類の違うもち麦で、ポリフェノール量が多くなります。
麦ごはんの炊き方
麦ごはんはまず白米をといで水の量を調整したあと、好みの量野の麦を入れて、麦の倍量の水をいれます。50gの麦を入れたら100mlの水を注ぐという感じです。
30分ほど吸水させたら普通に炊きます。
わたしの感覚ですが、押し麦は潰してあるので吸水がよく、あんまり長く吸水させると柔らかくなりすぎる気がします。もち麦はもっと長い時間浸水させても大丈夫です。
吸水させる時間なども好みに応じて変えていくといいと思います。
家族に麦が嫌いな人がいるけど、麦ごはんを食べたい。そんな方は、麦100%で炊いたものを冷凍保存しておき、炊きあがった白米に混ぜる方法があります。炊飯器2個で炊き分けるという方もいます。
麦100%でも炊き方は基本的に同じで大丈夫です。ゆでるという方法もありますが、水溶性食物繊維が流出すると思うので、ゆでずに炊くのをわたしはおすすめしたいです。