発酵性食物繊維ってご存じですか?
食物繊維といえば、水溶性と不溶性があるっていうのは知っていたのですが、最近発酵性食物繊維ってのがあることを知りました。
腸活にいいだけじゃなくて、脳の老化防止にもいいみたいなんですよ。認知症にぜったいなりたくないわたしは興味津々!調べてみました。
発酵性食物繊維とは
発酵性食物繊維とは、腸の中で善玉菌を利用した発酵で、短鎖脂肪酸を作ってくれる食物繊維のことを言います。
善玉菌によって生成される酢酸、プロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸は太りにくくしてくれたり、免疫力をアップしてくれたりと健康効果がいっぱいあります。
発酵食物繊維を摂取することで産生される短鎖脂肪酸の健康効果は、
- 栄養を効率的に摂取し、すばやく細胞のエネルギーになる
- 食欲を抑制するダイエット効果がある
- 腸内を弱酸性に保ち悪玉菌を抑制する
- 発がん性の物質が生成されるのを抑制する
- 免疫細胞を活性化させる
- 腸のぜん動運動を促し便秘を改善する
- 血中のコレステロール量を調整する
- 脳の免疫細胞の炎症を抑える
私たち中年世代には、脳の免疫細胞の炎症を抑える効果は特にうれしい。脳の免疫細胞が慢性的に炎症を起こすと、認知機能や運動機能に支障がでるそうです。発酵性食物繊維を十分に摂ることでその炎症を遅らせることができるとか。腸活は脳にもいいんです。
発酵性食物繊維を含む食品
水溶性食物繊維の中にも不溶性食物繊維の中にも発酵食物繊維はあるそうです。
よく水溶性と不溶性の食物繊維を1:2の割合で食べるといいといいます。
さらに発酵食物繊維を意識して摂取すると腸活に有効ですね。
では、具体的に何を食べればいいのか気になるところ。
海藻類
水溶性食物繊維のほとんどは発酵食物繊維です。水溶性食物繊維が摂れる代表的な食品のひとつは海藻類です。のり、わかめ、めかぶなどを積極的に食事に取り入れましょう。昆布も水溶性食物繊維が多いのですが、昆布そのものよりも出汁などとして抽出したものに多く含まれます。
麦などの穀類
穀類の食物繊維もほとんどが発酵性食物繊維。特に麦類には多く、麦ごはんにすれば手軽に摂取できますね。もち麦にはがん予防としても注目されているβグルカンが豊富に含まれているんですよ。もち麦は食感もよく、麦よりも食物繊維が豊富です。麦ごはんのパサつきが気になる方はぜひもち麦ご飯を試してみてください。また、えん麦にも食物繊維が多く含まれています。えん麦はオーツ麦のこと。オートミールもいいのです。
根菜類
根菜にも発酵性食物繊維が多く含まれています。根菜は不溶性食物繊維も多く、バランスよく水溶性と不溶性の両方を摂取できる良さがあります。ごぼう、れんこんなどの根菜類を献立に取り入れましょう。
芋類
芋類の食物繊維も発酵性食物繊維です。水溶性不溶性の両方を含んでいるので根菜類同様におすすめです。ただし芋類は糖質も多いので食べる量には気をつけましょう。
芋類の糖質は、加熱後冷めると糖質の一部がレジスタントスターチに変わります。レジスタントスターチは難消化性でんぷんで、食物繊維と同様の働きをします。芋類を食べる時は加熱後のホカホカよりも冷めてから食べるのがおすすめです。(とはいってもほかほかがおいしいですよね!)ちなみに温めなおすとレジスタントスターチは減ってしまいます。
ペクチンを含むフルーツ
バナナやイチゴ、みかん、柿、などペクチンを含むフルーツもおすすめです。キウイもペクチンを多く含みます。フルーツはそのまま食べられるので発酵性食物繊維を手軽にとりたい人におすすめです。
発酵しない食物繊維
葉物野菜の食物繊維
葉物野菜に含まれる食物繊維セルロースは発酵性ではありません。そのため、発酵性食物繊維の摂取源としてはあまりおすすめではないんです。とはいえ、葉物野菜は、ビタミンやミネラル、抗酸化物質などの摂取源としては大変優秀な食べ物です。積極的に食べましょう。