脳の老化対策・認知症

ボケたくないなら40代50代の食事が大事!(フィンランドの研究)

東フィンランド大学の疫学的研究データによると、中年世代に健康的な食事をしておくと認知症やアルツハイマー症のリスクが低減されるそうです。
食事風景


被験者の年齢は、調査時39才~64才(平均50才)。調査は1972, 1977, 1982 ,1987年に食事習慣などのチェックが行われました。その後、1998年に認知症に関する調査を行い、中年の時の食生活と認知症・アルツハイマー病との関連を調べたものです。
被験者全体の内の73%である1449名のデータが収集されました。
その結果40代50代に健康的な食事をしておくとボケにくいということがわかりました。
また、最近コーヒーのよい面がスポットライトを浴びていますが、この研究においてもよい結果が得られました。

脂質の摂り方が最重要

乳製品のクリームやバターなど、飽和脂肪酸を多く食べている人はリスクが高くなり、魚(赤身の魚)を食べ、不飽和脂肪酸を摂っている人は認知症のリスクが低かったそうです。
脂質の摂り方には特に気を付けたほうがよさそうです。
(脂質については後述補足します)

コーヒー

また、適量のコーヒー(1日3~5杯)を飲んでいる人は、全く飲まない人や1日1杯程度の人よりも認知症になりにくかったそうです。
ちなみに、お茶系の飲み物では有意な差は認められませんでした。

植物性の食べ物はGOOD!

当然なことながら抗酸化物質ポリフェノールやビタミンを含む野菜は多く摂るのがベターです。
その他の研究データとしてイチョウとウコンがいいと紹介されていました。
脂質について補足
飽和脂肪酸とトランス脂肪酸を多く摂ることが一番リスクを高めます。
飽和脂肪酸(SFA)は常温で固形の脂。動物性の脂(バター、クリーム、チーズ、脂の多い肉)、ヤシ脂も。
トランス脂肪酸は、人工的に固形にした脂。ほとんどのマーガリンや植物性のショートニングなどに含まれる。
肉を食べること自体には認知症との関連はないが、脂の多い肉は避けたほうがよい。
またバターなどのスプレッドとして動物性の油をたくさん食べるべきではない。
摂るべき脂質は不飽和脂肪酸で、常温で液体の油。
DHAを含む青魚のオイルや、植物性のオイル。オリーブオイルなど
いずれにしても高カロリーな食事はNGなので、種類にかかわらず油脂の使いすぎには注意です。バランスよく適度に摂るのが大事です。
原文へのアクセスはこちら
http://epublications.uef.fi/pub/urn_isbn_978-952-61-1394-4/index_en.html
老人性痴ほう症は、脳がいきなり変化するのではなく、少しずつ変化が進行していくと聞いたことがあります。
若いうちからケアしておくことでボケにくい脳を作ることができると思います。
わたしはもう中年。しっかりやっておきたい年頃です。
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