ショックな論文を発見しました。それによると脳に悪い食べ物は、普通の食事ってことになっちゃいます。アメリカ ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の報告です。年齢が脳に与える影響とエネルギー源が脳に与える影響を調べたものです。
糖から作るエネルギーが脳に悪い
「何をエネルギーとするか」によって脳のネットワークの安定性に影響が出ると報告されています。
エネルギーには2つあります。グルコースとケトンです。
グルコースは糖質をもとにして作られるエネルギー。
ケトンは、低糖質食のときに使われるエネルギー源です。
そして、研究報告では、グルコースは脳のネットワークを不安定にし、ケトンは脳の働きを活性化させ安定させる、と報告されています。
グルコースは代謝低下とインスリン抵抗性を高めて加齢によるメタボを増進させちゃうということも。
普通の食事はグルコースがエネルギーになる食事
グルコースは糖質から作られるエネルギーですから、要するにわたしたちが普通の食事で作るエネルギーのことです。
この食事をしていると47歳くらいから脳の老化の兆候が現れて、60歳で加速するそうです。
加齢による影響が大きいのは、聴覚、高次視覚処理、大脳基底核ネットワークの3つ。
大脳基底核ネットワークは、運動調節・認知機能・感情・動機づけや学習などの司令塔です。
また、糖尿病患者の脳年齢は健常者よりかなり高かったと報告されています。高血糖は脳の老化を進ませるということですね。
ケトンは脳を活性化
一方、D -β-ヒドロキシ酪酸を含む内因性ケトン体=食事でのケトーシスが全体的な脳活動を増加させ、機能ネットワークを安定化させることを示しました。
断食や低糖質食では、エネルギー源がケトン体にスイッチします。ケトン体は脳と心臓の血流を増加させることもわかっています。
標準食では、脳はグリアという場所に保存しているグリコーゲンを主にエネルギーとして使用しているそうです。
このグリコーゲンは5~10時間で枯渇し、枯渇したらエネルギー源をケトンにスイッチします。
なので、断食で脳にケトン体を使用させるようにしたい場合は10時間以上行うといいようです。
エネルギー源をケトンにする食事
研究では、1週間の標準食、1週間のケトン食事療法、12時間の断食、という3つのグループで調査し、この結果を得ています。
ケトン食事療法は、糖質を制限し、エネルギーをたんぱく質と脂質で補います。論文のデータを見ると、この研究では1日の糖質を50gに押さえていました。
出典の研究論文はこちらから読めます。
Diet modulates brain network stability, a biomarker for brain aging, in young adults(by Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)
日本語訳タイトル:若年成人において、食事は脳の老化のバイオマーカーである脳ネットワークの安定性を調節する
日本語でまとめたページはこちら
LINKdeDIET(低炭水化物ダイエットが脳の加齢を逆転させる可能性)
とにかく、普通の食をしていると、脳は不安定になるんだってことなんですよね。そして、継続していれば47歳ですでに脳の老化が確認されて、60歳で加速するってことです。
でも低糖質食にすれば、脳の老化を遅らせることもできるし、もしかすると逆行させられるかもしれないという可能性もあるということ。
確かに、断食した時や糖質制限ダイエット中は集中力が増して、頭が冴える感覚を味わったことがあります。
切り替えのときにはふわ~っっていうかくら~っっていうかそんな感じになりましたけど。そこをすぎると超キリッとするんですよね。
糖質1日50gの食生活とは
では、糖質1日50gってどんな食生活でしょう?糖質オフダイエットもいろいろあります。
以前、体を思い通りにデザインできるという吉川朋孝氏による吉川メソッドという食事法をやったことがあります。
吉川メソッドは1日の糖質量を15g以下に抑え、たんぱく質と脂質を8:2の割合で摂るというもの。ほぼ糖質は食べないというかなり厳しい糖質制限食で大変でした。
効果は高いので筋トレをしながらいち早く引き締まった体がほしい方はやってみてもいいかも。普通の食事からの移行はけっこう苦労しましたが、糖質制限のやり方は理解しやすかったです。
こちらが参考にした本。
新品価格 |
1日の食事を朝、昼、夕食のメニューで掲載しているので、とにかくそのまま作ればいいです。最初は慣れてなくてメニューを考えるのが大変なので、わたしは助かりました。
吉川メソッドでわたしが学んだ感覚としては、1回の食事に2種類のタンパク源を入れるとだいたいいい感じになります。肉と魚を両方とか、卵と肉を組み合わせるとか、そんな感じです。
糖質オフ系の料理本は1日の糖質が60gというのが多いです。1食で食べられる糖質を20gと設定するので自分でメニューを考えるのはより簡単です。
ただ、朝、昼、夕食の献立が掲載されているものは少なくて、どう組合わあせていけばいいのか分かりづらい部分はあります。
糖質オフダイエットの食事内容は、研究論文の内容に近いです。1回の食事で20g糖質を食べられるので、吉川メソッドほどハードルが高くないと思います。
基本は主食抜きですが、ご飯をどうしても食べたい人でも少なめなら工夫次第で食べられますしね。
ご飯を食べたいときはお肉などたんぱく質は塩コショウだけとか調味料に気をつけて、野菜も葉物だけにするとかにすればダイジョブです。
たとえば、この本は表紙のラムチョップや鶏肉を焼いてチーズを乗せるなど美味レシピ多数です。
糖質オフ!でやせるレシピ?お肉もお酒もOK! (食で元気!) 新品価格 |
アマゾンで今人気の糖質オフレシピ本
新品価格 |
筋肉食堂さんの本も参考になるのでおすすめです。筋肉食堂さんレシピでは、主食は卵の白身山盛りかブロッコリー山盛り。
有名芸能人、人気モデルが秘密にしたがる 筋肉食堂 3日で実感! おなかが凹む! 最強の食べ方 (健康美活ブックス) 新品価格 |
筋肉食堂のマネージャーさんが大好きなラジオ番組に登場してレシピを教えてくれました。
ラジオで紹介された筋肉食堂のレシピ(TBSラジオ ジェーン・スーの生活は踊る)
お菓子大好きなわたしには、普通の食事でも脳が不安定になるというショックな内容の研究論文でした。
さらに甘いものとかいっぱい食べてるわたしは、かなり老化がすすんじゃっているかも。今後の脳の老化や認知症を予防したいということもあるし、低糖質食について考えるきっかけになりました。
「ショック!脳に悪い食べ物は普通の食事!?」という話題でした。